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楽法寺だより4月号

朝には紅顔ありて夕べには白骨となる

春の陽気の中一斉に咲く花を見ては心弾み、散る花を見ては心悲しみ、
一喜一憂する季節がやってまいりました。
 茶席ではよく「一期一会という言葉が用いられますが、「一期」とは
人間の一生を意味し、「一会」とはその場、その時たった一度きりの出会いということです。
 そのつど、そのつど「この出会いは、一生でこれがただ一度きりの出会いなのだ。
この時、この場限りなのだ」という心境になってこそ、はじめてそこで最善を尽くす
ことができ、お会いする人への最高のおもてなしができると教えています。
「行ってらっしゃい」。「お帰りなさい」という、今までは何げなく交わしていた挨拶も、
一つ一つの出会いを大切にし、真心を尽くして接しなくてはならないということですね。
 まず、明日からのことより、自分の今あることを喜び、お互い、今の自分が何をすべきか
真剣に考えたいものです。

法要参加並び募金ご協力のお願い

 先月11日に発生した大震災は東日本に膨大な被害をもたらしました。
被災されました多くの皆様に衷心よりお見舞い申し上げるとともに、
お亡くなりになられた方々に対し、深く哀悼の意を表します。

 物が豊かになった現在、幸福感の根底にあるものは、お金であり、
財産であり、私利私欲にとらわれ、わたしたちは絶えず変化する空ろなものに
価値を置いているといえます。それが目の当たりに崩れ去った姿を見た今だからこそ
仏教の根本原理である、諸行無常(この世は絶えず移り変わっていく)というおしえを
かみしめて我々一人一人が幸せの価値観の転換をはかることが大切なことだと感じています。

 我が宗門曹洞宗では3月12日に災害対策本部を設置し、関係機関連携のもと
安否の確認や被災状況の把握に全面の協力を行っています。

 当寺におきましても、被災された方々の救援・被災地の復興支援のため、
彼岸経のお布施の中から義援金をお送りしました。
更に本堂内に義援金箱を設置し、一人でも多くのご支援をお願いする所存です。

 今後、5月の花まつり法要、夏の大施食法要、棚経参り、秋の彼岸万灯会法要等から
集まりました布施金の一部、並び参拝時にいただく義援金を「曹洞宗義援金」宛てに送ります。

 今このとき、あらためてご先祖様への感謝の思いをはせ、信仰の和を学び、すべての人たちが
安心できるつながりと支えあいのもと、多くのご参拝、皆様からのご支援、ご協力を
どうぞよろしくお願い申し上げます。

生(い)かされて生(う)くるや今日のこの命
  天地(あめつち)の恩、限りなき恩

釈尊降誕会(ごうたんえ)

 旧暦4月8日はお釈迦様がお生まれになった日で、降誕会(ごうたんえ)、
花祭り、灌仏会(かんぶつえ)などと称されています。 
 今から2500年ほど前、インドの(今はネパール)ヒマラヤのふもと、
カビラ城というお城近くの、ルンビニーの花園でお釈迦さまはお生まれになりました。
生まれたばかりのお釈迦さまは、すぐに七歩歩かれ、右手で天をさし左手で地をさして
「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」、この広い宇宙の中で唯我れ独り尊い、
と声高らかに宣言されたと伝えられています。
 その時、天に住む龍がも大変によろこんで、甘露の雨をお釈迦さまにふりそそいだといいます。
それにちなんで誕生仏にみんなで甘茶をかける花まつりの行事が各寺でおこなわれています。

 当寺では、新暦の5月8日に花祭りが行われますので、ご家族皆様で御参拝下さい。

お釈迦様の生涯

 お釈迦さまは、ヒマラヤの南のふもとの部族の首長の子として生を受け、
ゴータマ・シッタルタと名づけられました。父はシュッドダーナ王、母はマーヤ夫人です。
マーヤ夫人は、お釈迦さまを生んですぐに亡くなられ、マーヤ夫人の妹マハープラジャバティに
よって養育されました。
 シッタルタはヤショーダラという妻をめとり、何不自由なく生活しておられましたが、病み、傷つき、
老いて、終りには死んでゆくという人の世に無常を感じられ、ラーフラという跡継ぎが誕生したのを
機に29歳で城を出られました。

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?そして7年間の苦行ののち、ブッダガヤの菩提樹のもとで、この世の苦悩から解脱する方法を発見され、
「お悟り」を開かれました。以後、45年にわたって、インド各地を巡り歩き、たくさんの人々に
仏教をお説きになりました。
 80歳の時、クシナガラの地で病気になられ、ご自分の得られたすべての真理を弟子達に伝えて、
お亡くなりになりました。